オルタナティブデータは、金融機関や投資家等が資産運用で利用してきた伝統的なデータ(財務データなど)とは異なる情報源から生成されるデータであり、テクノロジーの発展によって利用可能になったデータも対象となります。オルタナティブデータの活用によって、投資運用においては投資判断のスピードアップや投資戦略の差別化が期待されており、海外でのオルタナティブデータの市場規模は1,700億円(データ購入予算)、データプロバイダー企業数は400社を超えています。
一方、わが国ではオルタナティブデータの活用は、緒に就いたばかりであり、オルタナティブデータに関するレギュレーションの理解不足や不明確な部分の存在、金融・経済に関する知識とデータ分析スキルを兼ねそろえた人材の不足、コスト・ベネフィットの評価手法の未確立など、多くの課題が存在します。そこで、オルタナティブデータの活用における共通の課題について、衆知を集めて取り組むべく「一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会」を設立するに至りました。協議会では、以下のVision(理念)およびMission Statement(行動指針)に基づき、オルタナティブデータの利活用促進に取り組んで参ります。
デジタル化に伴い新たなデータが生まれる時代における「オルタナティブデータ」活用の担い手として、関連する全ての当事者が交流・学ぶことができ、信頼されるデータの利活用が進む健全なエコシステムの創出を推進し、日本経済の持続的な成長に貢献する。
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・理解醸成
調査や実証実験に基づくベストプラクティスの共有を通じて投資効果の見える化を促進するとともに、関連する全ての当事者が交流できる場の提供を通じてオルタナティブデータの利用に関する啓蒙活動推進の中核を担う - ・利活用促進
「オルタナティブデータ」の取り扱いや流通に関する検討会の開催を通じ、データ利用に関する共通認識・社会ルールの醸成を推進する - ・人材育成
「データ・エコシステム」を担う人材のスキルに関する定義や共通認識の醸成、および産業としての人材育成の枠組みを構築する